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1. 言葉の定義を忘れてしまうので・・・
コンピュータを使う者の常識として心得てはいるが、言葉の定義を覚えていないことがしばしば。
今回は浮動小数点計算で生じる誤差について、用語をメモしておきたい。
2. 誤差いろいろ
(1) 桁落ち誤差
桁落ちと情報落ちがしばしばこんがらがってしまうので、整理しておく。
桁落ち誤差とは、
浮動小数点演算後の正規化により、意味のない桁が発生してしまうこと。
すなわち、
値の近い二値を減算した結果が小さい時に発生する誤差のこと。
例)有効桁数が3桁の場合
0.234 x 105 – 0.233 x 105 = 0.001 x 105 → 正規化 → 0.100 x 103 ← 00は突如発生した不正確な値
(2) 情報落ち誤差
上述の桁落ち誤差とは逆だ。
情報落ち誤差とは、
値の離れた二値を計算した結果、小さい側の値が無いものとされてしまうこと。
例)有効桁数が3桁の場合
0.234 x 105 + 0.123 x 1010 = 0.23400123 x 105 → 正規化 → 0.234 x 105 ← 足す数が計算結果に反映されない
(3) その他の誤差
・桁あふれ誤差(オーバーフロー):表現可能な最大値を上回った。
・桁あふれ誤差(アンダーフロー):表現可能な最小値を下回った。
・丸め誤差:四捨五入など。
・打切り誤差:割り切れない場合など、計算処理を途中で打ち切る。