(137)【連載3-3】Hyper-V上の仮想マシンに RHEL9をインストールする。

投稿者: | 2022年7月9日

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1. やりたいこと

最終目的は…
物理マシン「HP Z840 + Windows10」上で
仮想マシン「Hyper-V + RHEL9」を使いたい。

HP Workstation Z840に Windows10 Proがインストールされている。
この物理マシン上で、仮想マシン Hyper-Vを動作させ、RHEL9 (RedHat Enterprize Linux 9)をインストールして使いたい。

以下の 4ステップで手順を記録しておく。
Step 1 : Z840の BIOS設定で VT-xを有効化する。 ←二つ前の投稿に記述
Step 2 : Windows10 Proで Hyper-Vを有効化する。 ←二つ前の投稿に記述
Step 3 : Windows10の Hyper-V上に仮想マシンを作る。 ←前投稿に記述
Step 4 : 仮想マシン上に RedHat Enterprize Linux 9 をインストールする。 ←今回

2. やってみる

Step 4 : Hyper-V上の仮想マシンに RHEL9をインストールする。

【1/11】仮想マシンのDVDドライブに、RHEL9のインストーラーが割り当てられていることを確認する。

【2/11】仮想マシンを起動する。
起動対象の仮想マシンを選択し、「起動」メニューを選択する。

【3/11】ブートするプログラムを選択する。
ここでは Install Red Hat Enterprize Linux 9.0 を選択する。

【4/11】インストーラーが起動した!

【5/11】まずは外部ネットワークに接続出来ていることを確認する。

メニューから「ネットワークとホスト名」を選択する。

ネットワーク情報を閲覧し、LAN接続出来ていることを確認する。

【6/11】RHEL9のインストール先ストレージの設定をする。

メニューから「インストール先」を選択する。

仮想マシンの新規作成時に作成しておいた仮想HDDを選択し、[完了]を押下する。

【7/11】RedHatにライセンス登録する。

メニューから「Red Hatに接続」を選択する。

事前に Red Hat公式サイトで登録しておいたユーザー情報を入力する。

認証が成功すると、サブスクリプションの情報が表示される。
登録に失敗する場合、以下を疑うこと。
確認点1 : Internet接続できているか? ネットワーク設定を確認する。
確認点2 : RedHatでアカウント作成できているか? (ユーザー登録無料)

【8/11】インストールするソフトウェアパッケージを選択する。

メニューから「ソフトウェアの選択」を選択する。

今回我が家では「サーバー(GUI使用)」を選択した。
基本的にはヘッドレス且つ SSH + CUIで使用する予定だが、GnuPlot等 GUIが使いたい場面もあるはず。

【9/11】最後に rootユーザー、一般ユーザーの設定をする。

お遊び仮想マシンであっても、インターネットに接続するので、パスワードは簡単に破られないものにすること。

【10/11】インストール開始!
すべての項目で警告マークが消えたら、インストールを開始する。

インストール完了までひたすら待つ…
途中で何か入力を求められることは無かった。

【11/11】インストール完了したらシステムを再起動する。
※仮想DVDドライブからインストーラーを取り除く作業は不要だった。

以上の手順で Hyper-V上への RHEL9.0のインストールが完了した。

3. おまけ

おまけ1 : 固定IPアドレスを設定する。

我が家では、Z840物理マシン及びこれ上で動作する VMは、すべてヘッドレス(=モニター無し)で使用する予定だ。
よって、外部からアクセスしやすいように LAN上では固定 IPアドレスを割り当てている。

RHEL9では以下の手順で固定IPアドレスを設定した。

【注意】
割り当てる固定 IPアドレスは、事前にルーターの DHCP機能で「割り当て範囲外」に設定しておくこと。
例えば…
ルーター上で「DHCP割り当て開始は 192.168.2.20以降」に設定しておけば、
192.168.2.2 ~ 192.168.2.19は、固定 IPアドレスとして使用できる。

有線LAN設定を起動する。

固定IPアドレスを設定する。

ifconfigコマンドで確認。
設定したIPアドレスに変更されていることを確認した。

おまけ2 : 外部のマシンから SSH接続する。

ここでは Windows10マシンから Puttyで接続してみた。
上述の「おまけ1」で設定した固定IPアドレスを使って、接続先のホストを指定している。

ポート番号 #22が不安な場合、ポート番号を変更すればよい。
この手順は、過去記事 (34) SSHのポート番号を変更 を参照されたい。

おまけ3 : Hyper-V上の画面解像度を上げたい。

デフォルトの画面サイズが 1024 x 768[pixels]と極小であったため見づらい。
せめて、解像度を FullHDまで上げたいと思った。

【手順1】RHEL上でディスプレイ設定メニューを開く。
画面上で右クリックするとポップアップメニューが表示される。

【手順2】解像度の設定を 1920 x 1080 に変更する。

おまけ4 : リポジトリを追加する。

RHEL9.0のインストール初期状態では、以下のリポジトリが使える。

[~]# yum repolist
サブスクリプション管理リポジトリーを更新しています。
repo id                                     repo の名前
rhel-9-for-x86_64-appstream-rpms            Red Hat Enterprise Linux 9 for x86_64 - AppStream (RPMs)
rhel-9-for-x86_64-baseos-rpms               Red Hat Enterprise Linux 9 for x86_64 - BaseOS (RPMs)

ここに EPELを追加したい。
過去記事 (129)【連載2-1】まっさらな状態の RHEL8に EPELリポジトリを追加 参照。

[~]# yum install https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-9.noarch.rpm

ここに CodeReady Builderを追加したい。
過去記事 (130)【連載2-2】まっさらな状態の RHEL8に CodeReady Builderリポジトリを追加 参照。

[~]# subscription-manager repos --enable codeready-builder-for-rhel-9-x86_64-rpms

もう一度、有効なリポジトリ一覧を表示してみる。

[~]# yum repolist
サブスクリプション管理リポジトリーを更新しています。
repo id                                     repo の名前
codeready-builder-for-rhel-9-x86_64-rpms    Red Hat CodeReady Linux Builder for RHEL 9 x86_64 (RPMs)
epel                                        Extra Packages for Enterprise Linux 9 - x86_64
rhel-9-for-x86_64-appstream-rpms            Red Hat Enterprise Linux 9 for x86_64 - AppStream (RPMs)
rhel-9-for-x86_64-baseos-rpms               Red Hat Enterprise Linux 9 for x86_64 - BaseOS (RPMs)

OKだ!
念のためにアップデートしておく。

sudo yum check-update
sudo yum update

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