(80) SSDにLinuxをインストール

投稿者: | 2018年9月12日

24,929 views

この記事は最終更新から 1805日 が経過しています。

1. やりたいこと

Windowsパソコンで使用していた SSDを 256GBから 500GBに容量UPした。
 → 256GBのSSD 1個が余ってしまった。
  → 「Linuxを SSDで快適にしてみるか」

という経緯で SSDに Linux(CentOS7)をインストールしてみることにした。

ただし…
SSDの容量が 256GBと小さいので、/homeディレクトリ配下は HDDに割り当てたい。

■参考
SSDには以下のような種類がある。
SLC (Single Level Cell) : 1素子で 1bit(2値)の情報を保持。書き換え回数約 100000回。耐久性が高い。
MLC (Multi Level Cell) : 1素子で 2bit(4値)の情報を保持。書き換え回数約 10000回。
TLC (Triple Level Cell) : 1素子で 3bit(8値)の情報を保持。書き換え回数約 5000回。
QLC (Quad Level Cell) : 1素子で 4bit(16値)の情報を保持。書き換え回数約 1000回。
参考: SSDの基礎知識

ちなみに今回使用する SSDは TLC だ。
箱には「3年保証」と書いてある。
安い物を選んだので 3年を目途に買い換えるつもりでいる。

本当はこっちが欲しかったけど PALiTよりも2,000円高くて断念した…

2. やってみる

(1) ドライブの構成

今回は 256GBの SSDと、1TBの HDDの 2台構成とする。

※ /varをどちらにしようか迷ったが、今回は SSDの方に置いた。

(2) CentOS7インストール時の設定

CentOS7を HDD 1個にインストールするときとの違いは「インストール先」の設定ところだけ。
上記(1)のドライブ構成の通りに設定すればよいのだが、ちょっと操作画面にクセあり…

※下記の掲載画像は、後から復習のために VM上で操作したときのもの。

左側の sda が SSD, 右側の sdb が HDD, どちらにもチェックを付けて選択する。
「パーティション構成」で パーティションを自分で構成する を選択する。

[完全なディスク要約とブートローダー(F)…]を押下すると下記のダイアログが表示される。
ここで sda の方にだけ「ブート」にチェックを付ける。

次にいよいよ本題のパーティションの設定だ。

上記(1)に記した通りの構成になるように設定する。

・「標準パーティション」を選択する。
・「+」ボタンを押下する。→ ダイアログが表示される。
・マウントポイントのパス「/boot」とサイズ「1024 MiB」を入力し、[マウントポイントの追加]を押下する。

以下の単位は IEC(国際電気標準会議)が定めた記憶装置等の容量を表す単位の一つ。
KiB(kibibyte) : 210[byte] = 1024 [byte]
MiB(mebibyte) : 220[byte] = 1024 x 1024 [byte]
GiB(gibibyte) : 230[byte] = 1024 x 1024 x 1024 [byte]
TiB(tibibyte) : 240[byte] = 1024 x 1024 x 1024 x 1024 [byte]
1k(キロ)と表すと 1000 or 1024 で曖昧になるが、1KiB(キビ)と表せば必ず 1024である。

/bootが両ドライブを使用するように設定されているので、SSDだけ使うように設定変更する。
・[修正]ボタンを押下する。→ ダイアログが開く。
・SSDだけを選択し、[選択]ボタンを押下する。

次に「/」についても同様に作成する。
「/」も SSD「sda」に割り付ける。
上述の「/boot」との違いはただ1点、サイズを「残り全部」にすること。
・まずは「/boot」と同様に作成する。
・「割り当てる容量」を 空欄 にし、[設定の更新]ボタンを押下する。
 → 選択したドライブの残りの全サイズが割り当てられる。

※画像中では「割り当てる容量」にマウスカーソルが表示されている。1を入力したのではない。

次に「swap」についても同様に作成する。
「swap」は HDD「sdb」に割り付ける。

次に「/home」についても同様に作成する。
「/home」も HDD「sdb」に割り付ける。
「残り全部」の設定の仕方は、前述の「/」と同じだ。

[完了]ボタンを押すと下記ダイアログが表示されるので「変更を許可する」を押下して完了!

この後はいつも通りにインストールを続行すればよい。

すると…
意図した通り、こんな感じで割り付けられた。

/varに大量のログを吐き出されるので HDDにアサインしようかと考えたが、3年を目途に SDDを交換する予定なので、今回は処理速度を優先することにした。

(3) CentOS7インストール後の設定

1) TRIMによる SSD書き込み速度UP

SSD上でデータが存在する素子への上書き時には、新品購入時のまっさらな状態と比較して書き込み速度が低下する。これは、書き込み前に素子の状態をクリアするためであり、SSDの書き込み量が増えれば増えるほど、遭遇する確率が上がる。

そこで、任意のタイミングでこれをクリアできたらとっても便利。
この機能が TRIM だそうな。

まずは現環境の TRIM 対応状況を確認する。

yum install hdparm
sudo hdparm -I /dev/sda | grep -i trim

TRIM supported と表示された。OKみたいだ。

では TRIMを実行する。
fstrim コマンドを使用する。
引数はマウントポイントを指定する。
今回は「/boot」「/」をSSD上に割り付けたので「/」を指定して実行する。

fstrim -v /

何か見た目が変わる訳ではないので効果が感じられないが、きっとライトアクセス速度が向上しているのだろう。

x. 参考

ありがとうございます。 m(_ _)m
https://def-4.com/debian_ssd_trim/
https://qiita.com/kiida/items/67bda4881fef5444fbe5


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です